日本人への英語講師歴18年、6か国語を話す言語学の専門家Erikが、従来の英語教育のリアルな問題点と本当に必要な英語学習について、包み隠さずお伝えします。ネイティブと本気で話せる実質的な英語力を身につけたい方はまずはここから。
言語とはそもそもどんなもの?
それが分からないと、当然ながら正しい身につけ方も分からないよね。
英語を身につけたいみなさん、今日はこの話に付き合って下さい。
まずは問題です。言語と一番近いのは、下記のどちらでしょう。
① 歩行
② テニス
正解は、①の歩行です。
どういうことかと言うと、歩行とは人間の生まれつきに持ってるものです。
つまりやり方を習わなくても、ある年齢になると勝手に始まる行動です。
それに対してテニスは、生まれつきに持ってるものじゃないので、やり方とルールをならう必要があります。
したがって一人で無人島で育った子供でも必ずいつか歩くようになるけど、テニスをするようにはならない。
テニスに似た遊びを作ることはあるかもしれないけど、その遊びは意識的に考えて始めた行動で、決して必然的な行動とは言えない。
さて歩行とは習わなくてもできるようになると述べましたが、より正確に言うと、習うことによって身につけるのは不可能です。
そう。歩行とは習えるものではない、そして教えれるものでもない、ということです。
「え?でも親って子供に歩き方を教えて練習させるんでしょ?だから子供は歩けるようになるんでしょ?」
こういう声もよく聞きます。
しかし本当にそうなのでしょうか。
実は、親が子供に教えるのはあくまでも歩き方の表面的なところです。
足を交互に前に出して進めと。
しかし実際はいろんな筋肉の働きやバランス感覚、勢い、重力などが関わる行動です。
みなさんもご存知の通り、どれも体が無意識に調整してくれます。
意識して誰かに教えようと思ってもとても無理なことでしょう。
さて、そろそろ英語の話に結びつけましょう。
上記で述べたように、言語とはテニスではなく歩行に近いもので、人間は生まれつき持っているものです。
だから言語は習えない・教えられない。
「え?でも学校やスクールで文法や語彙の勉強ができるんでしょ?そうやって第二言語を身につけれるんでしょ?」
文法や語彙はあくまでも言語の表面的な型で、実際の言語の仕組みとは関係ありません。
よくよく考えると、確かにそうだと誰にも分かるはずです。
だって英語であろう日本語であろう、人間はインプットされたものをそのまま使っている訳ではなく、質もバリエーションもアウトプットの方がはるかに豊かです。
ここが1つの重要ポイント。
インプットとアウトプットが一対一で一致しないのが言語です。
だから表面的な型(文法や語彙、フレーズなど)を学習しても、実質的な言語力には至らない。
よかったら具体例を一緒に見ていきましょう。
まずは下記の英語をご覧ください。
I don’t think so.
おそらくみなさんはこの英語の意味が「私はそう思わない」だと思ってるでしょう。
文法と語彙から考えると確かにそうなってしまいます。
だから日本人の使い方は、だいたい下記のようになります。
A: Do you think it will rain tomorrow?
B: I don’t think so.
【日本語訳】
A: 明日雨降ると思う?
B: 降らないと思う。
しかしネイティブの使い方は下記の通りだったりします。
A: Want to go for dinner?
B: I don’t think so.
【日本語訳】
A: よかったら一緒に食事しませんか?
B: 嫌です。
A: Can I have a cookie?
B: I don’t think so.
【日本語訳】
A: クッキー食べていい?
B: だめ。
あら日本人の使い方とは全然違う!
そしてご覧の通り、語彙と文法から考えてもネイティブの使い方を説明できない、逆に混乱してしまいます。
では英語学習は無駄だということでしょうか?
もちろん違います。
ただし時間と努力をどこで費やすかをよく考えて動きたい。
文法や語彙ではなく、ちゃんと英語の土台になるものに基づいて勉強できるようになりたい。
そうすれば頑張った分だけしっかり返ってくるようになります。
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